関連するSDGs目標
概要
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地域再生計画の目標
(現状)
長井市の人口は、平成7年頃までは3万3,000人前後で推移してきたが、少子化等の影響で減少傾向になり、平成22年には3万人を下回った。住民基本台帳によると令和2年4月には26,109人となっており、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、令和27年には16,379人になると見込まれている。世代別に見ると、子ども世代(15歳未満)と成年世代(15歳~64歳)が減少する一方で、高齢者世代(65歳以上)の増加が進んでおり、平成27年には全人口に占める高齢者世代の割合が30%を超えている。人口増減の推移を見ると、自然増減は近年には200人を超える減少となり、減少幅が増加傾向にある。令和元年には232人の自然減となっている。また、合計特殊出生率は全国よりも高いものの、昭和55年には2.07%であったのが平成29年には1.60%と長期的には下降傾向で推移している。社会増減は東日本大震災のあった平成23年を除き毎年減少で推移し平成30年には47人の社会減となっているが、減少幅は小さくなっている。
また、平成22年及び平成27年国勢調査をもとにした年齢区分別人口動態を見ると、20歳~24歳では400人ほど大きく減少し、一方で25歳から29歳では120人ほど増加に転じている。長井市は、進学か就職の際に多くの若者が市外へ転出し、Uターン等で一部転入が増える時期があるものの、30歳以降はすべての年齢区分において減少しているという構造になっている。平成30年度に実施した市民アンケート調査によると、長井市への愛着を感じている割合が80%以上と高い割合となっている。年代別では年代が高くなるほど、愛着度が高くなる傾向がある。
定住意向については、定住意向がある割合が全体で90.4%と高い割合を占めている。年代別では年代が高くなるほど、定住意向も高くなっている。一方で、20代の17.9%、30代の12.8%に転居の意向があるという結果になっている。市の取り組みに対する市民の満足度は、「学校教育」、「循環型社会」、「農林業振興」、「水環境」等が高くなっている。重要度は「学校教育」、「子育て支援」、「保健・医療」、「介護福祉」等が高くなっている。
(課題)
現状を踏まえて長井市の課題をまとめると以下のとおりになる。
・合計特殊出生率の状況に大きな変化は無く、社会移動も減少が続いているため、人口減少が進行している。
・特に若年層の転出が顕著であり、それを補うほどの転入も見られない。
・市内企業の従業者数が十分に確保できていない。
・市民は、「学校教育」と「子育て支援」に最も関心を寄せている。また、近年の長井市を取り巻く状況の変化に対処するため、今後取り組んでいく必要がある課題として以下が挙げられる。
・地域産業の担い手不足、後継者不足。
・進歩が著しいAI等の未来技術の活用。
・増加が見込まれる高齢者の生活の質の確保、向上。
(取組)
第1期総合戦略では、2030年の社会増減の均衡と合計特殊出生率2.07という大きな目標に向かって進む好循環を創り出していくために、「教育」と「子育て」を軸とし、長井市の魅力を高め、ひとの循環・交流を強くすることを目指して多くの施策に取り組んできた。
施策の展開によって、長井市において人口減少を克服しようとする気運の高まりを見せている。しかし統計上では、人口減少は着実に進行しており、人口減少に歯止めをかけるために転出の抑制と転入の増加、出生率の向上を目指していくことが必要である。また、人口減少はその歯止めに時間を要し、歯止めをかけたとしても一定期間は人口減少が進行していくと見込まれることから、生活・経済圏の維持・確保や生産性の向上に取り組み、人口減少に適応した地域をつくる必要がある。これらの課題は第1期総合戦略が対応してきた課題と共通しており、第2期総合戦略の計画期間の5年間においても引き続き取り組んでいく必要があることから、第2期総合戦略においても第1期総合戦略の基本方針を継続し、メインテーマに教育と子育てを掲げる方針とする。
人口減少の影響によって地域産業の担い手不足、後継者不足が顕在化しているものの、長井で生まれ育った若い世代が市外に流出している状況が続いている。そのため、子どもの頃から市内の職業に触れながら職業意識を養っていくなかで、将来は長井市で活躍し、地域を潤す人材を育成することが必要である。また、全国的に目覚ましい進歩を遂げるAI等の未来技術にいち早く対応し、長井市の魅力を高めるとともに市民生活に豊かさを提供することが求められる。高齢者世代の割合は平成27年度に30%を超え、さらに上昇が続いていく見込みである。高齢者の足の確保、健康寿命の延伸に向けた施策を展開していくことで、高齢者だけでなく全世代の生活の質の向上に取り組んでいく必要がある。さらに近年は、全世界的に取り組みが進められているSDGsについても、その達成を目指していくことが、地方公共団体にも求められている。これらの取り組むべき課題への対応として、本計画期間において以下の3つの「未来への取組」を掲げる。
・未来への取組1未来を担う人材を育てる!“careermakingの推進”
地域産業の担い手となる若い世代が定着するには、子どものころから本市の仕事に触れ、職業について学んでいくことが大切である。そのため、学校教育にとどまらないキャリア教育を推進していく必要がある。本市産業の魅力を発信し、子どもたちの職業意識の醸成に取り組んでいくとともに、職業形態の多様化が見込まれる新たな時代に対応するため、やりたい職業に就くだけでなく仕事を自ら生み出す力も養っていけるよう、起業にチャレンジするマインドを持った人材を育てていく。
・未来への取組2未来の新技術をフル活用!“society5.0の実現”
「society5.0」とは、ICTを最大限に活用することによって、サイバー空間(仮想世界)とフィジカル空間(現実世界)を高度に融合させたシステムにより、人々に豊かさをもたらす超スマート社会のことを言い、経済発展と社会的課題の解決を両立させる概念として、全国的に注目を集めている。本市においても、引き続き見込まれる人口減少に対応できる社会づくりとして、society5.0の実現が求められている。society5.0を実現するためにはAIやIoTといった最先端のデジタル技術や、5Gなどの最新の通信技術の活用が不可欠である。これらの未来技術を行政でも民間でも活用していこうとする機運づくりと、実際に活用できる場となる環境づくりに努めていき、未来技術によってもたらされる豊さを実感できる取り組みを展開していく。
・未来への取組3未来を豊かに生きる人生100年時代!“QOLの向上”
将来のこの国は長寿社会がさらに進展し、寿命が100年を超えることも見込まれている。100年という長い人生をより充実させるため、国において「人生100年時代」を視野に入れた政策が提言されている。特に本市においては、喫緊の課題である高齢者世代の割合のさらなる増加に対応していかなければならない。免許返納などによって交通手段が限られてしまう高齢者が増加し、公共交通(フラワー長井線と市営バス)のニーズが高まることが予想されるため、市民が利用しやすい公共交通を目指す。また、市民の健康促進のため、スポーツを通した健康づくりにも積極的に取り組んでいく。
上記の基本方針に基づき、まちの魅力を高め、ひとの循環・交流を強くするために取り組む施策分野ごとに、次の基本目標を設定する。
・基本目標1「結婚、出産、子育ての希望をかなえる」
・基本目標2「長井市への新しいひとの流れをつくる」
・基本目標3「長井市における安定した就業を創出する」
・基本目標4「時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守る」