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概要
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地域再生計画の目標
本市の人口は、1995年をピークに人口減少に転じましたが、東日本大震災(以下「震災」という。)と東京電力福島第一原子力発電所事故の影響(以下「原発事故」という。)により、減少傾向に拍車がかかりました。震災前7万人規模であった人口が、避難や転出等により大きく減少し、2020年1月末には54,751人となりました。少子高齢化も加速しており、出生数は年間400人を下回り、合計特殊出生率も1.5台を推移しており、2025年の1.59をピークに減少傾向に転じることが見込まれています。老年人口比率は、2000年に21%を上回る超高齢時代へ突入し、2020年1月時点で居住人口に占める老年人口比率が35.9%まで上昇しました。今後更なる高齢化の進行により2040年には老年人口比率(46.1%)が生産年齢人口比率(45.1%)を上回ることが推測されるため、1人当たりの働く世代が1人当たりの高齢者を支えられない時代になることが見込まれています。
人口推計では、復興事業の進捗に伴う市民生活の再建状況が、市全体の帰還人口に影響が及ぶものと見込まれており、2024年頃まで5万人規模を維持し、その後減少が続き2040年には4万人規模になることが推測されます。また、本市の年齢別人口比率の推計は、年少人口と生産年齢人口の減少に伴い、2040年には老年人口比率(46.1%)が生産年齢人口比率(45.1%)を上回ることが推測されます。人口が急減し、特に旧避難指示区域では、これまで培われてきた経済活動、行政サービス及び地域環境の維持等が困難な状況が発生しており、将来市内全域において、同様の現象が生じていくことが予想されます。現在の経済や生活環境を維持するために、人口を増加に転じさせることは、非常に厳しい状況です。人口減少の抑制に決定打がない中では、人口減少時代に正面から向き合い、時代の変化に対応した取組が必要です。
また、市民一人ひとりが、人口減少時代を自分の生活と密接に結びつけ、地域全体で人口減少に立ち向かう努力が求められています。このような中、震災と原発事故により、多くの被害を受けた本市は、これまで復興に向けて直面する課題に取り組んできました。壊れたインフラや失った住環境を整備するとともに、再生可能エネルギー基地の建設や工業団地の造成等、産業と雇用にも力を入れてきました。2016年7月に帰還困難区域を除く避難指示が解除となり、徐々に市民が帰還を始めました。しかし、当初想定していたより帰還は進んでいない状況です。さらに、進行する人口減少も相まって、経済力の低下や地域活動の縮小など新たな多くの課題も生じています。これらの課題に取り組むためには、今を生きる私たちだけを考えるのではなく、子どもや孫の世代まで想いを馳せたまちづくりが必要です。その上で、今、私たちは何ができるのか、何をすべきなのかを考え、礎を築かなければなりません。南相馬市復興総合計画後期基本計画では、この考え方を「100年のまちづくり」と表するとともに、政策目標として掲げており、本計画においても踏襲します。先人たちが天明の大飢饉を乗り越え、報徳仕法でこの地を拓いたように、私たちが未曾有の困難な状況を乗り越え、未来の子どもたちも家族や友人とともに暮らし続けられることを目指します。なお、これらに取り組むに当たっては、次の事項を本計画期間における重点戦略として掲げます。
・重点戦略1子育て世代に選ばれるまち
・重点戦略2多様な人材が活躍するまち
・重点戦略3健康づくりが盛んなまち
・重点戦略4一円融合のコミュニティづくり