関連するSDGs目標
概要
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地域再生計画の目標
4-1地域の現状
檜枝岐村は福島県の西南端に位置し、2,000m級の山々に囲まれ、面積の98%が山林という峡谷型山村で、年間平均気温は9℃、冬期間の平均積雪が2m近い日本有数の特別豪雪地帯である。平成27年度国勢調査による村の人口は614人と、福島県内で最も人口が少ない村であるが、大正6年に組合村より独立し、平成29年2月1日には村政独立100年を迎えた。これまで村を支えてきたのは主産業である観光業であり、産業別就業人口では、全就業者数379人のうち、3分の1近くにあたる124人が観光業に従事している。主な観光資源としては、尾瀬国立公園をはじめとする豊かな自然、村民の手で受け継がれてきた郷土芸能、米に頼らず発展してきた独特の食文化等が挙げられる。尾瀬国立公園のエリア内には複数の山があり、当村は会津駒ケ岳、燧ケ岳、帝釈山、台倉高山の登山口を有しているため、登山観光が盛んである。本村全体の観光客入込数のうち、日本百名山のひとつであり登山口がすべて村内にある会津駒ケ岳からの入山者の割合は、計測を開始した平成20年以降の平均で約36.8%となっており、会津駒ケ岳を中心とした登山観光が村の経済を支えている。具体的には、村内には温泉宿泊施設が多数あるとともに、登山ガイドの需要が大きいことから、それらが村の観光産業の収入源となっている。
4-2地域の課題
観光を主産業としている当村にとって、東日本大震災を起因とした福島第一原発事故の風評被害による観光客入込数の減少は喫緊の課題である。平成22年には年間70,000人を超えていた観光客数は、東日本大震災後の平成23年には56,542人まで落ち込み、宿泊者へのキャッシュバックキャンペーン等を実施してもなお、震災前の水準には回復していない。観光協会加盟施設数も震災前の62施設から平成31年には57施設に減少し、旅館等の廃業が進む等、村の観光業は危機的な状況である。村の登山観光を支える会津駒ケ岳については、3つある登山口全てが檜枝岐村にあり、登山者は概ね村内での宿泊を伴うため、入山者数と村内の宿泊者数には関連性が非常に高い。檜枝岐村において観光振興を図るためには、会津駒ケ岳の入山者数を今以上に増加させる必要がある。
しかし、標高2,000mを超える厳しい自然条件に対し登山道の維持管理が追い付かず、昭和40年代から山頂周辺に敷設された木道も老朽化が進んでおり、危険な箇所が多くあることから、湿原への踏み込みによる湿原の荒廃が進み、会津駒ケ岳登山の魅力である景観に悪影響を与えている。また、木道の老朽化は登山者の安全な利用を妨げ、事故の増加が危惧される。登山においては、来訪者の安全確保が魅力の提供に直結するものであり、このままでは登山者の減少による観光収入の減に繋がる恐れがあることから、早急な木道整備が望まれている。
4-3目標
村の登山観光を支える会津駒ケ岳エリアにおいて、老朽化した木道の整備と休憩用のデッキを設置することで、登山者の安全確保と快適性向上により、登山観光の魅力を高める。これにより会津駒ケ岳の登山客数を増加させ、村の観光産業の発展を目指す。