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概要
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地域再生計画の目標
本町においては、1960年の11,074人から一貫して人口減少が続いてきました。そうした中で、国や県の地方創生の動きを踏まえ、2015年に、今後町が目指すべき将来の人口に関する方向性を示す『矢祭町人口ビジョン』（以降、人口ビジョン）を策定するとともに、人口減少抑制に関する具体的な取組を示す『矢祭町総合戦略（以降、総合戦略）』を策定し、人口ビジョンにおいて目標とする人口（＝戦
略人口）の達成に向けて様々な取組を進めてきたところです。しかしながら、人口ビジョンでは本町の2020年の目標の人口（＝戦略人口）を5,561人と設定していましたが、国勢調査の人口に基づく福島県の推計人口（2020年９月１日時点）は5,417人であり、住民基本台帳によると2020年（９月１日現在）は5,631人、2021年（５月１日現在）は5,538人となっており、本町の人口減少抑制の取組は、十分な効果がみられない状況です。
本町の年齢３区分別の人口推移をみると、老年人口が1985年の16.0％から2015年には35.1％と30年間で19.1ポイント増加している一方で、年少人口は21.7％から11.2％と10.5ポイント減少しており、少子高齢化が進んでいる状況です。生産年齢人口100人が、年少人口と老年人口を何人支えているかを示す比率である従属人口指数は、1985年の60.5から増加を続け、2015年には86.2となっています。本町の自然動態について、2014年から2019年の６年間でみると、出生数・死亡数ともに変動はあるものの、一貫して自然減の状態が続いています。2019年においては71人の自然減となっています。一方、合計特殊出生率の推移をみると、年によって増減はあるものの2019年には1.47と福島県と同水準となっており、全国平均の1.36を上回っています。本町の社会動態について、2016年から2019年の４年間でみると、一貫して社会減が続いているものの、転出者が減少傾向にあり、2016年には59人だった社会減が2019年においては25人の社会減となっており、社会減の減少幅が縮小しています。なお、2019年の転入・転出の状況について、男女別・年齢10歳区分別にみると、男女ともに進学、就職、結婚等の移動を伴うライフイベントが要因と考えられる“20～29歳”の移動が中心となっていることがわかります。2019年における20～29歳の社会動態について、男性が11人の社会減、女性が26人の社会減となっています。このような結果は、国内全体の移動（転入・転出）が縮小している中で、若い世代を中心とした東京圏への人口一極集中や、社会的な少子化・高齢化が加速的に進んでいる影響等も大きいと考えられます。
こうした影響により、今後更なる地方の衰退が予測される中で、国においては、
従来の枠組みを維持しつつ、必要な強化を行う方向で見直しを行った第２期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」をとりまとめ、2019年12月に閣議決定したところです。このような国の動きや、現在の本町の人口の動向を踏まえ、人口ビジョンの改定を行い、改めて本町の人口の将来展望を検討しました。これによれば、長期的な今後の本町の趨勢人口は2040年には3,618人程度、更に2060年には2,217人程度と、他の多くの地方の自治体同様、減少していくことが見込まれています。更に、本町の趨勢人口における2040年の年少人口（０～14歳）比率は９％程度であるのに対し、老年人口比率（高齢化率）は44％程度となっております。このまま人口減少、少子高齢化が進行すると若い世代の減少に従い地域の担い手が不足し、地域の活力が失われるだけでなく、高齢者を中心に需要増が予想される生活関連サービスの提供も十分に行えなくなるといった影響が懸念されています。本町における人口問題は、人口の減少という『規模』だけでなく、若年層の減少・高齢者の増加という『構造』の観点からも更なる取組の検討が求められています。こうした課題に対応していくために、本計画期間中、次に掲げる基本目標に基づき事業を展開します。
・基本目標１矢祭町における安定した雇用を創出する
・基本目標２矢祭町への新しいひとの流れを創出する
・基本目標３結婚・妊娠・出産・子育ての希望を実現する
・基本目標４地域が連携し、安心して暮らせるまちをつくる
