関連するSDGs目標
概要
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地域再生計画の目標
【現状】
(人口)
昭和46年に北条町と合併して以降の本市の人口は、昭和50年から断続的に増加し、平成7年にはピークの88,962人となった。その後、平成17年の高柳町及び西山町との合併により94,342人となって以降は、一貫して減少を続け、平成30年には84,318人となった。平成27年の国勢調査結果(86,833人)を基準年として、今後人口が「現状のまま推移した場合」の推計値は、令和42年には39,055人となり、基準年と比べると約55%減少すると見込まれている。人口減少の最も大きな要因は、出生数の減少である。平成17年の合併以降は、出生者数が一貫して減少し続ける中、死亡者数は横ばい傾向にあり、平成26年から平成30年までの平均値では、出生者数は死亡者数の5割に満たない状況となっている。平成30年には631人の自然減となっている。また、社会増減については、転入・転出ともに漸増傾向の中、転出数が高い傾向にあり、平成30年には345人の社会減となっている。男女別及び年代別では、15歳から24歳までの女性の人口減少割合が最も高く、その年代の女性の平成30年度の転出状況は、就職や転勤等職業を理由とする異動が6割以上を占めており、希望する就職が市内では困難であること等が原因と考えられる。
(産業・観光)
本市の就業人口は、人口の推移と同様に平成7年の53,264人をピークに減少に転じ、後継者不足による卸売業・小売業の事業所数の減少や第一次産業従事者の高齢化と担い手不足等、少子高齢化の影響から減少が続き、平成27年には41,479人となっている。産業別就業人口の構成割合としては、平成17年から第三次産業が約60%、次いで第二次産業が約35%、第一次産業が約5%という状況が続いている。本市の基幹産業であるものづくり産業においては、地域間や価格競争が激化する中、主たる機械金属系の部品製造において、中小製造業者が有する個々の技術に磨きを掛け、付加価値の高い製品づくりを目指す一方、ものづくりを担う若手技能者の養成を目的に産学官が連携した研修事業等に取り組んでいる。
また、これまで石油産業のまち、原子力産業のまちとして歩んできた歴史を踏まえ、次世代エネルギーの活用による温暖化対策の推進と、エネルギー・環境関連産業の創出に向けて研究・調査を行い、新たなエネルギーのまちの形成を目指している。観光産業では、令和元年度の観光入込客数322万人のうち、その半数近くとなる157万人が「ぎおん柏崎まつり海の大花火大会」を始め、海の賑わう7月から9月に本市を訪れており、夏季を中心とした誘客の構造となっている。また、宿泊を伴わない通過型観光が多く、食、酒、海や山等の景観、歴史・文化等の多様な地域資源を磨き上げるとともに、体験や交流等を取り入れた通年型の観光ルートづくりに取り組んでいる。
【課題】
このような現状が本市の将来に及ぼす影響としては、以下のようなものがある。市民生活への影響としては、コミュニティや町内会での地域活動や祭礼等の伝統行事の維持に必要な担い手の確保が難しくなり、年少人口の大幅な減少は、学校行事や部活動の実施を困難にする等、子どもたちの身体の発達や社会性の涵養(かんよう)への影響が懸念される。また、高齢者数の増加により医療・介護等において、現在と同じレベルのサービス提供が難しくなる。また、地域経済への影響としては、地域の消費市場規模が縮小するとともに、労働生産性が人口減少を補うほど高くなっていかなければ、生産額も減少するものと考えられる。近年では、地域消費需要が他の圏域に流出する傾向が強まっており、人口減少によりその傾向が一層強まることが懸念される。さらに、市財政への影響としては、人口減少は将来的に家屋の減少による固定資産税の減収や地価の下落を招くこととなり、特に中心市街地の衰退とそれに伴う地価下落は市税収入に大きく影響するため、市街地の衰退とともに財政力の低下が進むものと考えられる。また、生産年齢人口の減少に伴う市税収入の減少により、市の財政状況が悪化することで、拡大する行政需要や住民ニーズへの対応、公共施設の整備や維持修繕等、必要とされる市民サービスの低下が懸念される。
また、転出や後継者不足による卸売業・小売業の事業所数の減少や第一次産業従事者の高齢化と担い手不足を始めとする就労人口の減少を解消するため、若者を始め女性や高齢者、障がいのある人等がそれぞれの特性を発揮しながら活躍できる雇用環境や就労機会の充実を図るとともに、若者が地元企業の情報に触れ、魅力を知る機会を増やすこと等就労につなげる必要がある。観光においては、最盛期には100万人ともいわれた海水浴客が近年では60万人程に減少し、海水浴を中心とした夏の観光における時代からのニーズの変化への対応が求められている。また、観光の柱の一つであるイベントについても、運営組織の経済的な問題やマンパワーの低下から、客数が年々減少傾向にあり、ターゲットの明確化や費用対効果などの検証を通じて、効果的な情報発信を行っていく必要がある。
【目標】
このように、若者や女性が就職を理由に転出する傾向が強いことから、地域産の活性化によりまちの活力を高め、地域に雇用を生み出すため、本市の基幹産業であるものづくり産業を始め様々な産業分野において、生産性向上と競争力強化を促進するための施策を展開する。また、稼ぐ力の拡大を図るため、既存の産業の振興だけではなく、新たなサービスや地域ブランド等による付加価値の創造や、柏崎市地域エネルギービジョンに基づく地域エネルギー会社の設立及び次世代エネルギー等の産業化、廃炉産業の創出に向けた調査・研究等、本市の特性をいかした取組を推進する。また、観光産業については、裾野が広い産業と言われ、他産業への波及効果もあることから、柏崎市観光ビジョンを策定し、より戦略的な取組を見出し、交流人口の拡大と観光産業の振興に取り組む。これらの取組により、人口減少を抑制し、本市の将来を担う若い世代や社会へ進出する女性にとって、安心して暮らし続けたいと思える魅力的な柏崎市を実現する。