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企業版ふるさと納税を活用する民間ロケット発射場を核とした地方創生事業

関連するSDGs目標

  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを

概要

このプロジェクトは内閣府のこちらのページをもとに作成しているため、プロジェクトの詳細内容が更新されている内容と異なる場合がございます。自治体のご担当者の方で情報更新等ございましたらこちらのフォームよりご連絡ください
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地域再生計画の目標

地域の現状

(地域の特徴)

本県紀南地域は、著名な温泉や世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」など豊富な観光資源を有していることから、観光関連産業への依存度が高い産業構造が特徴である。(那智勝浦町+串本町における産業分類別付加価値額「宿泊業、飲食サービス業」の特化係数4.43(2016年経済センサス再編加工)※特化係数1が全国平均となるため、「宿泊業、飲食サービス業」への依存が高いことを示す)(人口)和歌山県の人口は、1985年の約108万7千人をピークに減少に転じ、1995年には、経済対策に伴う公共投資の増加や阪神淡路大震災の影響等による一時的な転入超過があったものの、その後は減少が続いている。住民基本台帳によると、2020年には954,258人となっている。また、那智勝浦町の人口も県と同様に減少傾向にあり、住民基本台帳によると、2020年には14,904人となっている。国立社会

保障・人口問題研究所の将来推計人口によると、2045年には県全体688,031人、那智勝浦町7,839人となる見込みである。また、高齢化率が高い(県全体32.4%、那智勝浦町42.1%)のも特徴であり、

観光関連産業以外に若年層の雇用の場が少なく、若年層が就職先を求めて県外へ流出(2020年度和歌山労働局調べ⇒県内高校生の県外就職内定率:21.9%、両町が属する東牟婁郡管轄内高校生の県外就職内定率:53.8%)しているため、高齢化率上昇や社会減による人口減少の一因となっている。(人口社会増減率(2020.4.1時点)⇒県全体:▲0.39%、那智勝浦町:▲0.82%)

(産業)

前述の人口減少への対策として、「①観光関連産業の成長」による雇用創出および「②新産業創出」による雇用創出が大きな課題となっている。「①観光関連産業成長」による雇用創出については、世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』を活かしたプロモーションなど、メディア等を活かした積極的な各種PR策が奏功し、2019年の本県観光入込客数は3,543万人と史上最高を記録した。施策としては順調であったが、2020年の新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、特に観光関連産業が大打撃を受けた(和歌山県主要観光地の観光入込客数⇒2020年GW期間▲95.0%(緊急事態宣言発令中のため参考値)、2020年夏季期間:▲23.0%<うち那智勝浦町▲19.3%>)。夏季期間においては、国事業である「GoToトラベル」や県独自事業である県民が県内宿泊旅行を行う際に割引する「県民リフレッシュプラン」などを活かした観光プロモーションを行うも、コロナ前の水準への回復には至らなかった。現在も旅行需要の回復など事業継続のための取り組みを進めているものの、年末年始期間にはコロナ感染症再拡大により再び大打撃を受けている状況にある。「②新産業創出」による雇用創出施策については、県では全国最高水準の奨励金制度を創設し、積極的な企業誘致を進めているところであるが、県の奨励金制度対象となった誘致企業数133社のうち、東牟婁郡における誘致企業数は2社にとどまっている(2019年度末時点・スペースワン社除く)。この要因については、特に製造業関連では、企業側の意見によると、高速道路などの交通アクセスの不便性、地域での人材不足が挙げられている。交通インフラについては、紀南地域沿岸全域に高速道路事業化が決定、今後不便性は解消されるため、課題としては地域での人材育成が残る。

(教育)

県内小中学生の「理科離れ」が進んでおり(文部科学省調査「理科の勉強が好きな割合」県内小学6年生・H27:54.4%⇒H30:49.5%、県内中学3年生・H27:27.7%⇒H30:26.4%)、将来的に宇宙関連の研究者や技術者を目指してもらうには、子供の頃から宇宙に興味を持ってもらい、宇宙教育を通して理系分野に慣れ親しんでもらう必要がある。

地域の課題

雇用創出対策ひいては地方創生の実現には、地域で依存度が高い観光関連産業の回復~成長が必要不可欠な課題であるとともに、短期的には新たな観光コンテンツの必要性、中長期的は新産業の創出の重要性も顕著となっている。課題解決に向けては、今回の民間ロケット発射場の建設契機を逃すことなく、短期的には観光関連産業の回復成長、中長期的には新しい成長産業を創出する必要がある。「①観光関連産業成長」まずは、日本初となる民間ロケット発射場を活かした観光施策が重要となる。地理的には国土軸から離れた最南端ではあるが、本州の中間地点でロケット発射の臨場感を味わえる機会を数多く得られる新たな観光スポットとして多くの見学者来訪(鹿児島県内之浦におけるイプシロンロケット初号機打上げ時を参考にすれば2万人の見学者と8千台の自動車が訪れると想定)が見込まれる。さらに、ロケット打上げ見学は屋外で行うため、比較的コロナの影響を受けにくい観光コンテンツであり、コロナ禍においても集客が期待できる。しかし、本県紀伊半島の約8割が山地で、特に紀南地域は急峻な山間部が多く、ロケット発射場はその山あいに位置し、目的地周辺までの自動車交通手段としては唯一、紀伊半島海岸沿いを繋ぐ主要幹線道路である国道42号線のみであることから、これまで類を見ない交通渋滞、これに伴う近郊での見学機会の損失、さらには情報不足等に伴う観光資源の魅力損失などロケット打上げに向けて課題が多く想定される。

これらの課題を解決し、安全安心な観光地として、新たな観光資源を最大限活かしていくためには、交通安全・渋滞対策、見学場や駐車場の整備及び運営、近隣観光地への誘客などの環境整備・体制整備が必須であり、さらに地域関係者一体となったスムーズな発射場見学の運営だけでなく、観光資源のプレミア感の創出やロケットブランドの構築を図っていく。特に初号機打上に向けた入念な準備が、今後の観光消費効果の拡大に向け重要となる。「②新産業創出」中長期的には衛星やロケットなど宇宙関連産業を立地・集積させ、新たな雇用の場の創出を目指していく。これまで、世界的なIT企業であるセールスフォースドットコムなど、近隣の白浜町・田辺市を中心に成果を上げてきたIT誘致企業(2020年度まで17社)との有機的な繋がりによりイノベーションが生まれる環境も見据え、これまでのIT企業の誘致・集積の潮流も逃すことなく、さらに衛星やロケットなど宇宙関連企業に対して立地・集積に繋げるためPR等誘致活動を強化し、紀南地域全体での産業構造の転換を図っていく。課題である人材育成については、本県では、全国に先駆け小学校から高等学校まで体系化したプログラミング教育の指導方法を開発し、2019年度から県内全ての学校で独自のプログラミング教育を実施するとともに、加えて、企業等と連携し、プログラミング言語の習得や動作制御プログラムの開発など高度なプログラミング教育を行うことで高度人材の育成を推進しているが、IT関連企業への輩出のみならず、宇宙関連産業の誘致・集積のためには、衛星やロケット技術開発分野での研究者や技術者などの高度人材の育成・集積が課題であり、ベンチャー企業も含めた宇宙関連産業や大学へのPRが必要となる。また、県内小中学生の「理科離れ」が進んでいることから、県独自に進めているプログラミング教育に加え、宇宙教育の推進により、生まれ育った和歌山で活躍してもらうような取組等ソフト面での取組強化が課題となる。

目標

主要な産業が「観光関連産業」である本県紀南地域は県内でも人口減少が進んでいる地域であり、直近の人口調査(2020.4.1時点)では、県全体の増減率が▲1.14%に対し、当該地域の中心地である那智勝浦町は▲2.22%という状況にある。そのような状況の中、2019年3月、本県が予てより進めていた日本初の民間ロケット発射場(運用者:スペースワン株式会社名称:「スペースポート紀伊」)の誘致に成功した。国内でも特に秀でている人材であるロケット技術者を含む数十人が和歌山に集結するとともに、製造業や高級ホテルなどこれまで進めてきた企業誘致だけでなく、宇宙関連産業といった新分野での誘致となり、地域への経済波及効果も大きく期待される。民間によるロケット発射場の建設は、近年の技術進歩に伴い、衛星の小型化・高度化が進展し、今後、2023年までに世界で約1,500機近くとも予測(出所:SpaceWorks)されている、通信や観測など様々なビジネスでの小型衛星の打上げ需要を見込み、従来のビジネスモデルであった政府衛星のための国基幹ロケットの年間打上頻度の低いスケジュールに即した相乗りスタイルではなく、小型衛星の打上需要に即した独自でタイムリーな打上げが可能な小型ロケットの商業打上げサービスへの参入となる。現在、発射場のみの建設であるが、年間20回以上と打上需要の拡大が見込まれ、将来的には、ロケットや人工衛星を組み立てる施設や研究施設などベンチャー企業も含めた宇宙関連産業など成長分野の企業誘致・集積を図り、将来を見据えた新しい成長産業を創出する。

そのため、新分野への挑戦となる宇宙関連産業の集積化に向けた取組として、シンポジウムの開催など機運醸成を図るとともに、当該地域での従来の主要産業である観光産業と繋げることで、確固たる新たな地域ブランドを構築し、コロナ禍で大打撃を受けた観光産業の復活はもとより、「ロケットの町」として認知度の飛躍的な向上や産業発展など相乗効果を図っていく。ロケット発射場により期待される経済効果は10年間で670億円(本県試算)とし、まずは2021年度の初号機ロケット打上げ見学として戦略的に誘客し、民間主体の地域で自立していく仕組みを構築することで『本事業期間(3年間)で

新たな観光コンテンツの創出・定着』を目指す。さらに以降の打上や近隣の豊富な観光資源を効果的に活用し、年間13億円(本県試算)とする観光消費効果を実現する。またスペースワン株式会社をはじめとする宇宙関連企業の協力を得ながら、県内での宇宙教育やプログラミング教育の充実化を図り、『宇宙科学に関心を持ち、知識を深め探求心を育む児童生徒の裾野が広がっていくこと』を目指すこと

で、高度人材(研究者・技術者)を育成し、中長期的に地域への集積が期待される宇宙関連産業の人材寄与に繋げる。以上のように、ロケット発射場誘致を契機に、短期的には従来からの主要産業である「①観光関連産業の成長」に加え、中長期的には「②新たな宇宙関連産業を創出」させることにより「しごと創生」を行い、長期人口ビジョンにおける2060年の目標(和歌山県:人口70万人、那智勝浦町:人口8,000人、串本町:人口7,700人)を達成し、本州「最南端」の地が「最先端」の「ロケットの町」と全国的に認知される地方創生を目指す。『スペースポート紀伊』※民間事業者では日本初のロケット発射場所在地:和歌山県串本町運用者:スペースワン株式会社目的:小型衛星の宇宙輸送予定スケジュール:2021年度初号機打上げ2020年代半ばに年間20回の打上げを目指す

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