関連するSDGs目標
概要
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地域再生計画の目標
地域の現状
(人口)
現在の浜田市は、2005(平成17)年10月に5市町村(浜田市、金城町、旭町、弥栄村及び三隅町)が合併して誕生した。総人口は、1954(昭和29)年~1973(昭和48)年頃の高度成長期の都市部への流出により、人口がピークだった1955(昭和30)年の91,495人から急激に減少している。高度成長期の終了とともに人口は安定したが、1985(昭和60)年には72,529人と以降は、1986(昭和61)年~1991(平成3)年頃のバブル景気のため都市部への人口流出が再び始まった。出生数の低下も重なり、バブル崩壊後の2010(平成22)年には61,713人と年少人口(0~14歳)及び生産年齢人口(15~64歳)の減少により、人口減少が続いており、2020(令和2)年3月31日現在では、52,834人となった。国立社会保障・人口問題研究所(以下「社人研」という。)の推計に準拠した試算では、2040(令和22)年で41,288人、2060(令和42)年には29,332人となっている。近年の人口構成の状況を見るために、住民基本台帳で2010(平成22)年と2015(平成27)年の5月1日現在の数値を比較して見ると、やはり全人口に対する老年人口(65歳以上)の割合が、31.1%から34.4%と増加しており、2020(令和2)年3月31日現在では36.9%となっている。逆に、20歳~39歳の、子どもを産み育てる若い世代が19.2%から18.0%と減少しており2020(令和2)年3月31日現在では16.9%となり、20年後にその世代になる0歳~19歳の子ども世代は16.7%から16.2%と減少し、2020年3月31日現在では15.7%となり、その値は更に少ない状況である。
また、2010(平成22)年の15歳~19歳の人口2,706人が、5年後の2015(平成27)年に20歳~24歳になったときに440人減の2,266人と大きく減少したのは、高校卒業後の進学・就職で大きく流出していると推察される。
(林業)
本市の森林面積は55,995haで、林野率は81%である。そのうち民有林は54,285haである。スギを主体とした民有林の人工林面積は14,520haであり、人工林率27%となっている。人工林の齢級配置をみると、8齢級以下の林分が51%を占めており、森林資源を充実させ、森林の持つ公益的機能を高度に発揮・維持して行くために、これらの森林に対し保育施業を適切に実施していく必要がある。県内の木材価格については、1980(昭和55)年代に比べ、スギ73%、ヒノキ80%、マツは56%下落しているが、2007年(平成19年)以降、原材料を国産材に転換した合板工場や木質バイオマス発電施設の稼働により、スギについては少し持ち直している。木材製品製造事業者(従業者4名以上)は、2006(平成18)年に12事業者あったものが、2018(平成30)年には6事業者にまで半減しており、従業者数も2006
(平成18)年の399人から2018(平成30)年には237人にまで減少している。民有林の天然林面積は37,398haであり、その多くがナラ・クヌギ類等を主体とする広葉樹で、木質チップとしての利用のほか、本市の特用林産対象作物の乾シイタケの原木となるため、保護・育成に努める必要がある。森林の有する公益的機能の高度発揮と地域林業の育成を図り、森林資源の質的向上、適切な保育管理に努めつつ、利用可能な齢級に達した森林については、低コストで集約的な森林経営をすすめ、持続可能な林業を目指すものである。
地域の課題
かつて、日本人は、暮らしの中に木を取り入れ、木の文化や技術を築き上げてきた国である。しかしながら、近年は暮らしの中に使われていた木製品が樹脂や金属に代わり、住居、学校、公園などもコンクリートや鉄製のものが増え、昔と比べ、人々が木に触れる機会が少なくなっていると感じている。本市は、面積の8割が森林で占められ、豊富な森林資源を有しているが、市内には木材市場がなく、近年は製材所の廃業も相次いでおり、伐採した木材も建築用材や木工資材等に利用されるケースは少ない。現在の森林は、半世紀以上も前に先人の方々が後の世代のために残してくれた貴重な財産であり、この財産を無駄にすることなく有効活用するとともに、次世代に健全な森林環境と木の文化を伝えていく必要がある。本市が直面している人口減少問題は、今後の市財政に大きな影響を与えるとともに、地域コミュニティを維持していく上でも困難な状況を生み出していくこととなることから、出生数の増加に向けた子どもを産み育てやすい環境の充実、社会減の解消に向けた転出者の減少策・転入者の増加策が必要である。特に生産年齢人口の確保が重要であり、U・Iターン者に選ばれるまちであるとともに、進学や就職という節目にも市民が住み続けたいと思うまちであるよう、「しごとづくり」、「ひとづくり」、「まちづくり」を進めていく必要がある。
目指す地域の将来像
山村地域の中学生が、森林学習や木工等のワークショップでの体験を通し身近な森や木に触れることで、木の文化や森林が果たす役割について理解が深まり、自ら植栽活動や木工体験、森林学習などの活動をすることを期待される。これらの経験や知識を自らが発信者となって、身近な家族や友達、地域住民などに伝えることで森林や林業への理解と魅力を広めてもらいたいと考える。事業の実施により、山村地域に「木育」が浸透し、山村地域の中学生が林業に興味を持つことで、山村地域の子供たちが地元に残り、林業従事者や製材業に携わる者が増加することを期待するとともに、森林への愛着や理解が深まることにより、本県及び本市が掲げる「伐って、使って、植えて、育てる」循環型林業の展開により林業振興と山村地域の活性化を図る