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概要
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地域再生計画の目標
本市の総人口は、平成31年(2019年)4月1日現在、134,197人(住民基本台帳)で、合併時の平成18年(2006年)から平成31年(2019年)にかけての減少率は12.2%となっている。国立社会保障人口問題研究所の推計によると、令和42年(2060年)には68,000人になると予想されている。地域別人口では、美川地域で41.5%減少、本郷地域で39.0%減少するなど、中山間地域で過疎化が顕著となっている。年齢別人口では、65~69歳が最も多くなっており、急速な高齢化により生産年齢人口の減少が進んでいる。年齢3区分別人口構成の推移を見ると、0~14歳は、昭和55年(1980年)に22.3%であったが、令和2年(2020年)に11.1%となった。15~64歳は、昭和55年(1980年)に66.6%であったが、令和2年(2020年)に52.4%となった。65歳以上は昭和55年(1980年)に11.1%であったが、令和2年(2020年)に36.5%となった。人口動態では、自然動態についてみると、死亡者数が出生者数を上回る自然減が続き、その較差は広がっている。平成2年(1990年)には死亡者数1,304人、出生者数1,404人で自然増100人であったが、平成30年(2018年)には死亡者数1,981人、出生者数875人で自然減1,106人となった。なお、合計特殊出生率(ベイズ推定値)の推移を見ると、昭和58年(1983年)から昭和62年(1987年)では1.85であったが、平成20年(2008年)から平成24年(2012年)では1.61となった。
社会動態についてみると、転出者数が転入者数を上回る社会減も続いている。平成2年(1990年)には転出者数8,170人、転入者数7,364人で社会減806人であったが、平成30年(2018年)には転出者数4,634人、転入者数4,194人で社会減440人となった。転入・転出の年齢別傾向は男女で共通しているが、転出超過数は男女で差異がみられる。平成28年と29年の平均では、男性の転出超過数の全体244人のうち、高校卒業時を含む15~19歳が122人と、この年齢に集中している。一方で、女性の転出超過数は、全体315人のうち、15~19歳が81人、さらに大学卒業後の就職期にあたる20~24歳が120人である。女性を中心とした若者の市外への流出や少子化に伴い、将来の子育て世代も少なくなることが懸念される。このような状況が続くと、地域経済や産業活動の縮小、担い手不足による地域活力の低下という状態に陥る。産業面においては、商工業では、製造業・商業共に活力の低下が見られており、新たな企業誘致や雇用の創出、市街地の活性化等を行う必要がある。観光では、おおむね300万人以上の観光客数を維持しているが、日帰り観光客が9割以上を占める通過型の観光地となっており、市内各地の観光資源を積極的に活用した滞在型・周遊型の観光地づくりが課題となっている。
農林水産業では、高齢化が顕著で深刻な後継者不足を招いており、担い手の確保や経営の安定化が重要である。他方、これまで子育て支援に力を入れてきたことで、子育てする環境が整いつつある。しかしながら、人口の自然減は続いていることから、結婚・出産・子育てに対する支援や環境整備をより充実させる必要がある。また、今後は多様化・複雑化する地域課題の解決に向け、多様な人々が活躍す
ることができる環境づくりや、情報通信技術、未来技術の発展など、新しい時代の流れを踏まえた地方創生が求められている。こうした本市の現状と課題を踏まえ、地域活力を向上させるためには、錦帯橋を始めとした市内の観光資源や、岩国錦帯橋空港を始めとした陸・海・空の交通利便性などを活かした他都市との交流を推進し、観光交流の盛んなまちとするとともに、交通利便性や情報通信技術などの活用により、産業面における他都市との交流や、中心地域と中山間地域、中山間地域と中山間地域の連携や交流、基地のあるまちの特性を活かした国際交流などを推進し、人やものの大きな流れを生
み出すことが重要である。また、若い世代の人口減少を抑制するためには、若者、とりわけ女性の就業ニーズに対応した雇用を創出するとともに、結婚から妊娠、出産、子育てまでの切れ目のない支援を行い、安心して子育てができる環境を整備し、出生数の向上を図ることが重要である。これらの実現に向け、本計画期間における基本目標を次のように設定する。
・基本目標1まちとまちをつなぐ交流づくり
・基本目標2産業振興によるしごとづくり
・基本目標3結婚・出産・子育ての希望をかなえる環境づくり
・基本目標4地域の暮らしを支えるまちづくり