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久万高原町まち・ひと・しごと創生推進計画

関連するSDGs目標

  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを
  • 陸の豊かさも守ろう
  • 陸の豊かさを守ろう

概要

このプロジェクトは内閣府のこちらのページをもとに作成しているため、プロジェクトの詳細内容が更新されている内容と異なる場合がございます。自治体のご担当者の方で情報更新等ございましたらこちらのフォームよりご連絡ください
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地域再生計画の目標

久万高原町は愛媛県の中央部に位置し、平成16年8月に久万町、面河村、美川村、柳谷村の1町3村が合併して誕生した町です。総面積は58,369hа、町域面積の約9割を山林が占めます。夏は冷涼、冬は寒冷な気候で、冬季には積雪もあります。北には西日本最高峰の石鎚山がそびえ、南には日本三大カルストに数えられる四国カルストを擁し、高知湾に流れ込む仁淀川(仁淀ブルー)の最上流域にある名勝「面河渓」は雄大な渓谷美とコバルトブルーとも称される水質を誇ります。域内には縄文草創期の遺跡である国指定史跡「上黒岩岩陰遺跡」の他、多数の縄文・弥生期の遺跡があり、標高600mの地点に弥生時代の赤蔵ヶ池遺跡、猿楽遺跡が発見されたことから、古代史に一石を投じています。四国霊場八十八ヶ所札所の44番「大宝寺」、45番「岩屋寺」があり、幾筋かの遍路道が現存します。伊予から土佐に向かう「土佐街道」の要衝地でもあり、町内には当時の面影を残す町並み・風景が散見できます。

農林業を基幹産業としており、夏季冷涼な気候を活かした夏秋野菜の振興、林業においては西日本有数の林業地帯として成長してきました。観光面においては、石鎚山・面河渓、四国カルスト等の山岳観光の他、リンゴ狩り・ぶどう狩り等の体験農園、クラインガルテンの整備等、農業と農村景観をベースとした振興策を進めてきました。町内にはスキー場が1箇所、ゴルフ場が2箇所あり、ラグビー場やグランドを整備し、スポーツ合宿の誘致にも取り組んできました。また、久万美術館、天体観測館、面河山岳博物館といった文化施設にも力を入れ、各館には専門の学芸員が常駐しています。

しかしながら、合併以降、人口減少と高齢化が急速に進んでおり、合併当時約12,000人であった人口は、H29.12末時点で約8,500人にまで減少しています。住民基本台帳によるとR2.12末には7,924人となっています。国立社会保障・人口問題研究所による推計によると、本町の人口は2040年には3,821人になることが見込まれています。年齢3区分別人口についてみると、15歳未満の年少人口と15~64歳の生産年齢人口は減少を続けています。65歳以上の高齢人口は、平成17年までは増加していますが、平成22年には減少に転じています。また、年齢3区分別人口の構成比については、年少人口と生産年齢人口の割合が下がり続けているのに対し(平成27年において、年少人口8.6%、生産年齢人口43.9%)、高齢人口の割合は増加を続けており、平成27年には47.2%となっています。自然増減は、自然減の状態が続いており、令和2年には出生数23人、死亡数165人で142人の自然減となっています。社会増減は、社会減の状態が続いており、令和2年には転入数266人、転出数268人で2人の社会減となっています。

人口減少・高齢化が進行したことで、わけても旧村部の疲弊は厳しく、地域の基幹産業であった建設事業者の相次ぐ廃業、小売店舗の閉店、各団体事業所の撤退により働く場が失われ、日常の生活にも不便をきたす状況となっています。観光面においては、石鎚山・面河渓、四国カルストを中心とした山岳観光に取り組んできており、昭和の時代には溢れるばかりの観光客が押し寄せていましたが、余りにも自然素材に寄りかかり過ぎ、それを磨き上げる努力を怠ってきたこと、団体観光をメインとしていたため、宿泊・飲食に対する観光形態の変化に対応できなかったこと等の理由により、観光入込客数も大きく減少してきました。また、多くの観光客が詰めかけていた時代に整備された観光施設や標識等構造物の老朽化が進み、観光のウリであった自然環境や景観を損なう負の要因ともなっています。

町有観光施設の指定管理者となっている旧村時代に設立された第3セクター間の連携が希薄であり、町全体としての観光ブランド戦略が打ち出されていません。松山から高知に至る自動車道が整備されたために、本町の幹線道路である国道33号線の通行量が激減したことも、本町の地域経済が疲弊した一因でもあります。町内総生産額は平成17年度の39,327千円から平成24年には31,754千円、就業人口は

平成17年度の4,895人から平成24年の3,994人に落ち込み、人口1人当たりの所得は1,901千円で、愛媛県下20市町の内18番目となっています。人口減少・少子高齢化への対策は、しごとづくりから地域づくりに至るまで多義にわたるため、行政主導の取り組みでは十分といえません。住民が当時者意識を持って、地域の仲間との結束とともに未来を切り開いていく必要があります。しかしながら、従来の自治会を基盤にした地域コミュニティは、人口減少による機能低下が懸念されており、住民の新たな結束のためには、地域をネットワーク化する新たなコミュニティの構築が必要であり、地域コミュニティ機能を維持するためには、拠点とネットワークのあり方について、住民自ら考え、新たな「まち」を構築する必要があります。

かつて久万高原町は、松山市から本町へ至るには三坂峠を越える必要があり、異常気象や冬季の積雪・凍結などにより通行障害がおこることもしばしばでした。本町は町としての生活機能が低いわけではなく、医療・福祉・教育も維持されているが、それを知らない町外の人は、本町に対して山間地の「秘境」というイメージを持つ方も少なくないと思われます。そうしたイメージは、本町への移住・定住意向を阻みました。しかし、三坂道路の開通により、本町と松山市は車で30分ほどの時間で往来ができるようになり、本町はこれまで以上に、清涼な気候の自然豊かな郊外都市と認知されやすくなっていると言えます。今後、訪れやすく暮らしやすいまちであることを、広くPRすることで、移住・定住者の増加を図らなければなりません。

「高原」という言葉は、雄大さ、清らかさ、爽やかさなどのイメージを備え、また、避暑地というイメージをともなうため、観光振興に利点のある言葉です。本町は「高原」という言葉を冠した町で、それに恥じない地域資源を有しています。四国カルストは高原のイメージを代表する地域資源であり、他にも石鎚山や面河渓など全国に誇る自然景勝地が多く、本町は自然の宝物殿と言っても過言ではない。他にも高原農産物や道の駅、文化施設など、「高原」イメージを引き立てる魅力ある地域資源も有しています。新型コロナウイルス感染症が流行し、地域社会の生活様式が変わったとしても、地点

によっては観光客が増加しており、町外の方にとって新たな生活様式に合った魅力ある観光が提供できる地域であると認識してもらっています。社会情勢を適切にとらえながら、本町の地域資源の魅力を十分に生かし、本町独自の高原ブランドの確立を図るため、本計画において、以下の4つの基本目標を掲げます。

・基本目標1本町の特性を活かした産業振興と雇用創出

・基本目標2新しい人の流れづくり

・基本目標3結婚・妊娠・出産・子育ての希望をかなえる

・基本目標4いつまでも元気で暮らせる地域のつながりづくり

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