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概要

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地域再生計画の目標

【嘉麻市の現状と課題】

嘉麻市の人口は、1950年以降人口が減少し続けており、1950年のピーク時と比べると約3割まで減少しました。1935年から1950年までは増加で推移していましたが、全ての炭鉱が閉鎖された1970年以降は人口減少のペースは緩やかになったものの、依然として人口減少は続き、2015年の国勢調査では40,000人を下回りました。住民基本台帳によると2020年12月末には36,944人となっています。社会保障・人口問題研究所の推計によれば2040年には21,416人、2065年には10,044人になると見込まれています。

年齢3区分別人口の推移をみると、「年少人口」(0-14歳)は、少子化の影響により一貫して減少傾向が続いています(1980年:10,656人→2015年:4,416人)。2015年以降も減少率は緩むことなく、減少することが見込まれます。「生産年齢人口」(15-64歳)は、1980年以降ほぼ同様の減少率で減少を続け(1980年:36,063人→2015年:20,487人)、この減少傾向は継続することが見込まれています。「老年人口」(65歳以上)は平均寿命の上昇や、団塊の世代の加齢により増加を続けています(1980年:7,984人→2015年:13,840人)。

今後も増加傾向での推移は続き、2025年ごろから減少に転じることが見込まれます。老年人口割合を見ると、1980年に14.6%であったのが、2015年には35.7%まで増加しており、2045年には49.2%となる見込みです。

近年の人口減少のスピードが加速化してきた主な要因としては、社会減及び自然減の傾向にあることと、出生率の低さが考えられます。具体的に、社会動態については、1980年以降転出人数が転入人数を上回り、直近の2015年で見ると転出人数が1,428人、転入人数が1,101人と、300人の社会減となっており、また、自然動態については、1985年以降は死亡人数が出生人数を上回り、直近の2015年には死亡人数が651人、出生人数が241人の410人自然減となっていることに加え、合計特殊出生率は2010年で1.48と、全国及び福岡県内の平均値より高数値を維持していますが、人口置換水準の2.07を下回っています。

これまでは、この先高齢化が進んでも誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせるように、という観点で地域づくりに取り組んできましたが、それぞれの地区において、若者世代の減少や地区そのものの人口の過度な減少により、地区の活動が成り立たなくなってくる等の課題に直面しています。

生活分野においては高齢化の影響により高齢者世帯や高齢者単独世帯の増加が予想されております。また人口減少により店舗の撤退も予測されており自動車を運転できない高齢者など日常の買い物が困難な住民が増加することが見込まれていることから日常生活に不可欠な生活交通の維持・確保がより一層重要になります。

子供・子育て分野においては子ども同士の交流機会の不足、労働力の低下、社会保障費の増大など多くの影響が考えられることから、施策を考案していくことが重要です。医療・介護分野においては嘉麻市の高齢化率は2040年には40%を超えるとされており、健康増進、介護予防に向けた取り組みの一層の充実が重要です。また医療保険料の総額及び1人当たりの医療保険料については医療費と同様に上昇することが見込まれており、さらには医療・介護分野の労働力不足が懸念されています。

産業分野においては就業者数が2040年には生産年齢人口の半数近くまで減少すると推計され、人材不足は深刻な問題となります。今後の高齢化社会において大きな需要が見込まれる介護・医療分野などの人材や、今後老朽化が急速に進む社会インフラの維持管理等を担う建設業の担い手を確保することが困難な状況になることが予想されます。

【基本目標】

こうした実情を踏まえて、嘉麻市の人口減少問題を町の最重要課題と捉え、少しでも是正できるよう、様々な取り組みを進めていく局面にきていると言えます。

本計画では、国や県の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を勘案し、さらに「嘉麻市人口ビジョン」を踏まえ、まち・ひと・しごとの創生に向け、本市の実情に応じた2020年から2024年度までの5カ年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策をまとめた第2期嘉麻市まち・ひと・しごと総合戦略を基調としつつ、特に、福岡県全体の特性や課題等を重視し、県の策定する「福岡県まち・ひと・しごと創生総合戦略」を勘案し、人口減少に歯止めをかける戦略と、人口減少社会に対応した地域社会を構築する戦略を推進する視点を基本とした計画の実現を目指します。また、嘉麻市では、第2次嘉麻市総合計画に基づき「いきたい住みたいつながりたい遠賀川源流のまち嘉麻~みんなで創る“誇れるふるさと““未来のふるさと“~」の実現を目指しています。

嘉麻市ではこれらの達成に向け、次の項目を本計画における基本目標として掲げ、取組を推進していきます。

・基本目標1「嘉麻市で働きたい」を叶える、安定した雇用を生み出す
・基本目標2「嘉麻市に行きたい!住みたい!」と思える魅力あるまちづくりを行う
・基本目標3安心して結婚・出産・子育てすることが出来る、切れ目のない支援を行う
・基本目標4誰もが住みやすい、安心・安全なまちをつくり、地域と地域を連携する

 

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