関連するSDGs目標
概要
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【地域の現状及び課題】
本市の総人口(国勢調査)は平成17(2005)年の38,023人をピークに減少傾向に転じており、平成27年(2015)年には37,026人となっている。国立社会保障・人口問題研究所の人口推計においても、今後も減少傾向が続くと推計されており、令和27(2045)年には30,000人を下回ると予測される。自然動態について出生・死亡者数の推移は、平成21(2009)以降、老年人口の増加に伴い、死亡数が上回る状況が続き、平成30(2018)年は144人の自然減となっている。また、社会動態について、転入・転出者数の推移は、平成23(2011)年以降、特に平成28(2016)年は熊本地震の影響があり転出者が大きく上回っていたが、直近の平成30(2018)年は80人の転入超過に転じている。
年齢階級別の人口移動においては、男女ともに「15~19歳→20~24歳」で大幅な転出超過となっており、進学・就職に伴う転出の影響などが考えられる。一方、「0~4歳→5~9歳」、「35~39歳→40~44歳」の人口移動は微増となっており、子育て世代のファミリー層の移住傾向が見られる。本市への主な熊本県内の転入元は、近隣の熊本市・宇城市が多くを占めており、都市近郊の良質な住宅地としてのベッドタウンとしての求心力があるが、同市への転出も目立つ。
また、熊本県外の主な転入元、転出先は福岡県が多く、次いで同じ九州圏の鹿児島県が多くなっている。九州圏以外での転出後の居住地は、東京都、神奈川県等の関東圏への流出がうかがえ、東京圏への一極集中に歯止めがかかっていない。合計特殊出生率は、平成20(2008)~24(2012)年時点で1.61となり、全国平均の1.39より高く、熊本県平均の1.62と同じ水準となっている。しかし、未婚率は、
熊本県とほぼ同じ水準となっているものの、平成17(2005)年以降25歳以上の未婚率が概ね上昇し、男女ともに未婚化・晩婚化が進行している。
産業人口を年齢構成比でみると、平成27(2015)年の国勢調査では、「農林業」「漁業」における60歳以上が約5割を占めており、高齢化が進んでいる。このまま人口減少及び少子高齢化が進行すると、①地域活力の減退や地域間競争の過熱、②生産年齢人口の減少による子育て世帯の長時間労働、核家族化の進行による地域からの孤立、③労働力不足による経済規模の縮小、④税収の減少や社会保障費の増大等といった課題が生じる。
これらの現状及び課題を踏まえ、本市が将来にわたって人口を維持し、将来推計以上の人口増を目指していくためには、若年層の転出抑制や出生率の上昇につながる以下のような対策が必要であると考えられる。
①都市と自然が共生する「宇土市の暮らし」の効果的な情報発信本市は熊本市に近接するアクセス環境の優位性のもと、都会の利便性と豊かな自然空間のバランスがとれたまちとなっている。これらの魅力、ポテンシャルを効果的に発信し、交流人口や関係人口の創出に向けた取組を進め、「選ばれる」定住地としての認知度を高めていくことが求められる。
②子育て世代が将来にも住み続けたくなる「子育て安心」のまちづくり本市はこれまで子育て世代を中心とした転入超過を続けてきた。これからの安定した人口構造を維持していくためにも、安心して産み育てることができるまちへ、さらなる子育て・教育環境の充実を図るとともに、地域とのつながりの中で安心して住み続けられるまちづくりを進め、子育て世代の人口定着を図ることが求められる。
③若い世代を中心とした市内の安定した雇用の場の拡大による人口流出の抑制本市の人口減少の大きな要因の一つとして、若年層の人口流出があげられる。通学等による若年層の転出後、再び宇土市への転入を促進していくため、若い世代が市内に就職できる、雇用の場を拡大するとともに、本市への郷土愛を醸成する機会を充実していくことも重要になる。
④持続可能な安全・安心社会に向けた協働のまちづくり
これからの超高齢社会を見据え、持続可能な住みよい暮らしの確保は重要な課題と位置づけられる。そのためには行政活動だけではなく、市民と事業者と協働で地域の課題や情報を共有することが大切になるため、参画機会を拡大し日頃からのコミュニケーションを促進していく。
これらの将来の人口展望に向けた課題・対策を踏まえ、本市の目指すべき将来の方向として、次の事項を本計画の基本目標として掲げ、施策を推進していく。
・基本目標1新しいひとの流れをつくる~移住の裾野拡大に向けた関係人口の創出~
・基本目標2切れ目のない子育て支援~若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる~
・基本目標3安定したしごとをつくる~就労機会の創出と多様化~
・基本目標4多様な主体による持続可能な社会づくり~戦略を動かす協働のまちづくりと持続可能な社会の形成~