関連するSDGs目標
概要
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地域再生計画の目標
本市の人口は、1950年（昭和25年）をピークに高度経済成長期に入ると都市部への大幅な人口流出により1970年（昭和45年）まで急激に減少し、その後、比較的緩やかな減少で推移したものの人口減少が加速しています。住民基本台帳によると2020年(令和元年)には26,447人となっています。また、1992年（平成４年）に老年人口が年少人口を上回り、年少人口及び生産年齢人口ともに減少し、超高齢社会が進行しています。国勢調査によると1992年(平成４年)は年少人口7,293人、老年人口7,650人、2015年(平成27年)は年少人口2,993人、老年人口10,127人となっています。
一方、本市の合計特殊出生率は、2008年（平成20年）から2012年（平成24年）には1.72と全国及び熊本県平均を上回っており、比較的高い水準で推移しているが、人口減少とともに出生数も減少傾向にあります。自然増減では、1996年（平成８年）以降、死亡数が出生数を上回る自然減の状態が続いており拡大傾向にあります（2020年(令和元年)には312人の自然減）。社会増減では、転出数が転入数を上回る社会減が続き、本市の人口減少に最も影響を与えており、今後もその状況が続くと考えられます（2020年(令和元年)には301人の社会減）。特に15歳～24歳の転出超過が多くなっており、その理由としては進学又は就職のためと考えられ、地域別では熊本市への転出が顕著となっています。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、本市の人口は2040年に17,188人、2060年に10,612人となる見込みです。
このまま人口減少が進行していけば、生産年齢人口の減少による人材不足等で産業の縮小が考えられ、第一次産業では就業者の後継者不足により、また、その他の産業では、企業が求める専門的人材や技術的人材の不足を招き、さらには、消費の抑制による小売業の撤退など産業の存続が懸念されます。社会保障の面では、老年人口の割合が高くなることから（長寿命化の進行）、医療・福祉の需要の拡大により社会保障費が増加し、社会保障給付に係る市民の負担額増加が見込まれるとともに、医療・福祉に関わる労働者不足も懸念されます。地域社会の面では、人口減少と老年人口の割合が高くなることから、自治会等の組織が弱体化し地区内の祭りや奉仕活動等の地域活動に支障を来し、ひいては地域のコミュニティ機能の維持が困難になることが懸念されます。
地域文化・教育の面では、人口減少による後継者不足や地域文化を伝える方々の減少等により、地域に根付く生活文化の伝承や伝統芸能の継承が危ぶまれ、地域独自の文化が消滅する恐れがあります。また、小・中学校においては、１学級当たりの児童生徒数が減少し、学校教育環境にも影響を及ぼすことが懸念されます。一方、市民の日常生活に目を向けると、本市の主要な公共交通機関である路線バ
スの利用の減少が見込まれることから、事業者の経営に影響を及ぼし路線の廃止等が考えられ、生活交通の供給ができない状況になることが懸念されます。これらの課題に対応するため、次の事項を本計画の基本目標として掲げます。
・基本目標１上天草市への人の流れをつくる
本市の豊富な地域資源を活用した観光振興の取組を強化し、交流人口、さらには関係人口の創出・拡大に取り組み、移住・定住や個人・企業・地域との継続的な交流による地域活性化を促進し、人の流れをつくります。
・基本目標２安定した魅力ある雇用を創出する
人口減少を抑制するためには、特に若い世代の定住を促進する必要があることから、本市の産業を強化し魅力ある雇用を創出します。
・基本目標３市民の結婚・出産・子育ての希望をかなえる
若い世代が安心して結婚・妊娠・出産・子育てをしやすい地域づくりに向けた環境を整備するとともに、安心して働くことができる職場環境づくりを促進させ、安心して結婚・妊娠・出産・子育てができる社会を創出します。
・基本目標４魅力的な地域をつくり、安心で快適な暮らしを創出する
地域に誇りを持ち、安心して暮らせる地域コミュニティの維持を図り、各地域の実情に応じた魅力的な「まち」をつくるための基盤となる人材を育て、活躍を支援します。
