関連するSDGs目標
概要
このプロジェクトは内閣府のこちらのページをもとに作成しているため、プロジェクトの詳細内容が更新されている内容と異なる場合がございます。自治体のご担当者の方で情報更新等ございましたらこちらのフォームよりご連絡ください
お問合せフォーム
地域再生計画の目標
【地域の現状と課題】
本町は、宮崎県の北部山間地域に位置し、2006年に旧南郷村、旧西郷村、旧北郷村の3村が合併して誕生した町である。周囲を山に囲まれ風光明媚な山村で92%の林野率のなか、小丸川・耳川・五十鈴川と清流流れる自然豊かな環境の中で農林業が産業の中心となっている。町の代表的な文化的所産の「西の正倉院」は、奈良正倉院の御物と同一品といわれる銅鏡等の貴重な文化財が存在することから建設が計画され、宮内庁の協力により寸分違わぬ大きさで建設された。また日韓交流のシンボルとして建てられた「百済の館」は、百済時代の国宝や重要文化財のレプリカなどが数多く展示されており、日本全国の百済文化の足跡も紹介している。
他にも豊かな自然を生かしたオートキャンプ場や天文台、良質な泉質を持つ2つの温泉施設等数々の観光資源も有している。全国的に本格的な人口減少社会に向かっているなか、本町の人口も1955年の
21,382人をピークに減少を続け、2015年の国勢調査では5,480人、さらには現住人口によると2020年1月には4,806人となっている。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によると、2040年には、2,636人まで減少すると推計されている。自然増減は、バブル経済が崩壊する平成元年頃までは出生数が死亡数を上回る水準だったが、その後は出生数は減少、死亡数は増加で推移し2010年には▲
106名と減少傾向にある。社会増減では、男女とも、若年層である15~34歳の人口移動が大きく、2010年には▲197名となっている。進学に加え、転勤や転職等が大きく影響していると推測される。
このように、人口の減少は出生数の減少(自然減)や、本町の基幹産業である農林業の衰退により、就労環境・収入の低下が原因で魅力が失われ、担い手の不足や雇用の機会が減少したことによる若者が町外へ流出(社会減)したことなどが原因と考えられる。このまま人口減少が進むと、地域において次のような影響が生じる恐れがある。
(1)生活分野
○スーパーマーケット、コンビニエンスストア、個人商店などの生活用品を取り扱う店舗数については、人口推計により単純に見込むことは困難だが、人口減少により需要が縮小する地域においては、店舗の撤退や廃業が予想され、自動車を運転できない高齢者など、食料品等の日常の買い物が困難な住民が増加することが見込まれる。
○生活に密着した店舗の撤退等が見込まれるような地域においては、日常生活に不可欠な生活交通の維持・確保がより一層重要になる。
○地域コミュニティを支える中心的担い手の減少や地縁的なつながりの希薄化により、地域コミュニティが衰退すると見込まれ、相互扶助の機能も低下する。
(2)子ども・子育て分野
○入園児童数の減少は、子ども・子育て支援関連施設の縮小や廃止につながることが予想される。施設の縮小や廃止が進めば、特色ある施設の選択が困難となり、多様な保育・教育機会が損なわれることや、利便性が低下することなどが懸念される。
〇本町には、小学校が3校、中学校が3校あるが、児童・生徒数の減少により学校教育や学校運営に少なからぬ影響を及ぼすことが予想される。
(3)医療・介護分野
○医療費については、高齢者数がピークを迎える令和2年に最大となり、以降減少することが見込まれるが、高齢者割合の増加に伴い、1人当たりの医療費は上昇することが懸念される。また、それに伴い、1人当たりの医療保険税(料)についても、上昇していくものと見込まれる。
○老年人口の増加により医療・福祉の需要増が見込まれる一方、生産年齢人口の減少により社会保障費に係る働き手一人当たりの負担増が懸念される。また、医療・福祉分野の労働力不足が懸念される。
○なお、都市部で予想される今後の急速な老年人口の増加に伴う医療・福祉の需要増により、これらを担う人材が都市部へ流出し、生産年齢人口の更なる減少が進む恐れがある。
(4)産業分野
○就業者数については、2040年(令和22年)には生産年齢人口が、現在の半分程度まで減少すると推計され、人材不足は深刻な問題となる。特に現在すでに人材が不足し、今後の高齢化社会において大きな需要が見込まれる介護・医療分野などの人材や、今後老朽化が急速に進む社会インフラの維持管理等を担う建設業の担い手を確保することが困難な状況になることが予想される。
○農林業については、高齢化並びに若年層の後継者不足等が深刻な状況となっている。このままでは、耕作放棄地の増加や森林の荒廃が進み、周辺地域への鳥獣被害の拡大や治水機能の低下、作業道・林地の管理機能の低下等を招くことも懸念される。
(5)行財政への影響
○人口減少とそれに伴う生産年齢人口の減少は、本町の税収や普通交付税の減少に直結し、財政規模を縮小させる。歳出面では扶助費を代表する義務的経費は増加傾向にあり、当面その傾向は続くと予想され、財政の硬直化と住民サービス低下が懸念される。
【基本目標】
これらの課題に対応するため、次の基本目標を掲げ、町民の結婚・妊娠・出産・子育ての希望の実現を図り自然増につなげる。また、移住を促進するとともに、安定した雇用の創出や地域を守り活性化するまちづくり等を通じて、社会減に歯止めをかける。
・基本目標1家族と暮らし続けたいまちづくり
・基本目標2地域みんなで支えるまちづくり
・基本目標3「会える」がたくさんのまちづくり